2009年 08月 20日
1Q84(未読)。
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五月末に発売された村上春樹さんの「1Q84」。
発売日からものすごく売れました。
毎日20~30冊ちょびちょび入荷があり、
店頭に出した先から飛ぶように売れていき、すぐ完売になります。
うちのような小さな店でも上下巻合わせて700冊以上売れたようです。
へー、世の中の人は、こんなに村上春樹作品を楽しみにしていたのかー。
連日の売れ行き状況にボクは驚いていました。
ヒステリックに「なんで置いてないのよ!」とつめよる女性。
「孫に頼まれて何件も本屋を周っているのだけど。」と疲れた顔の老婦人。
テレビでは毎日「1Q84」の話題があがっているけど、
どこの書店でも品切れ続出で入手できない状況らしいのです。
もちろんうちの店も然り。
いったいこれは何?
お祭りですか?
心底この作品を待ちわびていた人もたくさんいることでしょう。
しかしひねたボクには、
知識人、流行人を気取りたい人たちが大挙して押し寄せているようにも見えたのです。ごめんなさい。
でも考えてみれば、ちょっとしたきっかけで本を買うというのはよくあること。
この本はメディアで取り上げられた分だけ、
たくさんの人がきっかけを手にしたということなのでしょう。
よいことじゃありませんか。
一月後「1Q84」フィーバーは、あっさりと終焉を向かえました。
現在店頭に山積みになっている「1Q84」を誰も手に取りません。
1日1冊も売れない日が続きます。
メディアのかけた魔法がとけたのだと思いました。
今、やっと「1Q84」はただの本に戻ったような気がします。
熱狂的に売れた時期があったことも、ぜんぜん見向きされなくなったことも、
「1Q84」が紡ぐ物語にはなんら影響はありません。
上手に説明できないけど、ボクはなんかほっとしたのです。
いつか読んでみようと思います。
by siromame555
| 2009-08-20 00:00
| 職場にて。