2012年 07月 26日
男木島に行く。その4
|
作者:谷口智子
タイトル:オルガン
白と青のしましまパイプが路地や民家の間を抜けて、
いろんなところから顔を出す。
望遠鏡や潜望鏡が組み込まれていて、違う景色を写すものや、
ポンプを押すと音が出るもの。
ハモニカの音が聞こえたり、知らない路地の誰かに話しかけてみたり、
楽しい仕掛けがいろいろでした。
このパイプは上のほうにつながっています。
追跡してみましょう。
見晴らしのよい場所に出ました。
何本もパイプがあります。
両脇のポンプを押すと、ぷぉーと音がしました。
真ん中は望遠鏡です。
のぞくと海辺の景色が見えます。
左についている伝声管で誰かに話しかけてみます。
「おーいおーい!こんにちはー!」
「こんにちは。くすくす。」
姿の見えない誰かからお返事がきました。
違う路地を歩いているとここにもパイプ。
このパイプは民家の畑の中なので、入りませんでしたが、
柿の木に登ってお話するいたずらっ子の姿が浮かびます。
いつの間にかパイプを発見するたびにうれしくなる自分がいます。
オルガン=Organ=器官
男木島にいる知らない誰か、見えないどこかとつながる管。
シンプルな仕組みながらも、ほんわかした気分になるアートでした。
※この記事は2010年瀬戸内国際芸術祭の思い出話です。
(現在の展示の有無はわかりません。)
by siromame555
| 2012-07-26 00:00
| 瀬戸内アートめぐり。