2007年 02月 16日
熱の元を吐き出す。
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結婚が決まってからというもの、
ひとりでがんばらなくちゃいけないと、今まで張り詰めていた気持ちがゆるんだのか、
なにかあるごとにお熱が出るようになってしまいました。
ああ、弱っちいことです。情けなや。
でも、働かなくちゃ食べていけないのはもちろん前と同じですから、
会社を休んだりは出来ません。
きちんと毎日会社に通って、きちんとお仕事してるのだから、
弱っちいながらも根性だけはあるぜと、自分で自分を認めておきましょう。
Moreに今回のお熱の原因を書きましたが、
楽しい話ではまったくないので、あまり読まないほうがいいです。
書くとすっきりするんです。お目汚しごめんなさい。
先日は、婚約の記念に彼からもらったネックレスの件でひと揉めしておりました。
お店で受け取ったときに、台座と石がずれているように見えたのですが、
急ぎで必要だったため、気のせいとみすごして受け取ってしまったのです。
しかし、後日やっぱりおかしいからとお店に持ち込み、台座を直してもらえることになりました。
うれしかったです。
そして、先日ネックレスが直ったと連絡をいただき、お店に行きました。
石がきちんと台座の中心に治まってみて、気がついたのですが、
最初に注文したデザインと、出来てきたネックレスの現物はだいぶ違っていたのです。
ボクはお店の女性に
「出来てきたネックレスはここのところがカーブになってて、薄いけど、
頼んだネックレスの見本は、カーブじゃなくて角がきちんとあるし、
金属の厚みも1.5倍くらい分厚いですよ。このデザインが好きでこれを注文したのです。」
と言いました。
一度受け取ったものを直してもらった時点で、感謝して引き下がるべきなのかもしれませんが、
高価な買い物をしたのだから、注文したとおりのものを作ってほしいという気持ちがありました。
お店の女性は、どこが違うかもう見てくれませんでした。
「見本の現物はシルバーを使っているから、ボリュームがあるように見えるんです。」
「お客様のご購入された石は小さいから、デザインが違ったように見えるんです。」
そう繰り返すのみ。
「でも、見本のこの部分はきゅって両側に100度くらいで角があるじゃないですか?」とボクが聞くと、
上の階から男性が降りてきて、
「当店の商品はハンドメイドですから。見本と違うこともあります。」と自信たっぷりに話始め、
「だから、お客様が納得いただけるかどうかなんです。」
「お客様が納得いただけるかどうかなんです。」と、連呼。
女性が話し始めます。
「最近の婚約指輪でもですね、立て爪が目立つのがあまりお好きじゃない方が多いので、
うちではお店においてある見本より爪を立てないように作ったりしているんですよ。」
ボクは尋ねました。
「頼んだものと勝手に違うデザインにされたらお客さんは困るんじゃないですか?
見本を見て注文するものでしょう?
ここに並んでるたくさんの見本はなんのためにあるのですか?」
男性が言います。
「えーと、その意見は参考にさせていただきます。
他のお客様のことなので、あなたには関係ない話です。
うちの店のことなので、口を出さないでください。」
椅子に腰掛けたボクの前に女性が立ち、斜め後ろに男性が立ち、
女性は言い訳を繰り返し、男性はハンドメイドだからと、納得いただけるかどうかと繰り返す。
2人とも共通しているのは、問題のネックレスを一切見ないこと。
どこが違うかなんて、もう関係ないのだろう。
そもそも最初から聞いてなかったのかもしれない。
店内に他のお客さんはいない、2対1で前後から迷惑そうな顔で見つめられてどうしろと。
「納得いただけない場合はどうするのだろう?」とボクはぐるぐると悩み、
彼に買ってもらったネックレスを、ボク1人の判断で突っ返すことはしたくないし、
一緒に選んだ思い出はほんとに幸せなものだったので、店頭で少し泣いた。(またかよ)
何件も何件もお店を回って、やっと気に入ったデザインが見つかったのになぁ。
「ハンドメイドだからそういうこともあります。」
「お客様の意見は今後の参考にさせていただきます。」と、
壁にもたれながら話す男性のうんざりした目つきに耐えられなかったし、
もう話の進展も望めないだろうので、
「納得はしないけど、あきらめます。」とボクは口にしました。
そのとたん「はい、早くその商品を箱にお詰めして!」と、彼は素早く女性に指示。
女性もささっと袋を出して、てきぱきと詰める準備を始める。
停滞していた店内の時間が急スピードで動き出す。
もうこれにさわらないでください。
ボクは袋はいらないと断って、ネックレスを身につけた。
お店の人たちは、一様ににこやかになり、ボクはその態度の急変振りに気分が悪くなった。
一言言わせてくださいというと、「はい、どうぞ♪」とボクの前にいそいそと2人揃って並んだ。
ボクは、女性に言った。
「あなたの口癖がとても気になりました。お客様には普通「うん」じゃなくて「はい」でしょう。
私はあなたの友達じゃありません。」
男性に言った。
「ハンドメイドだから誰も身に付けていないあなただけの商品を提供できると言いましたけど、
見本のとおりに作れないなんて本末転倒です。
初めてお店に入った日に、わたしの服装が無頓着だといいましたけど、
親近感を持たせるトークのつもりですか?
宝石店に来る女性には言うべき言葉ではないです。」
女性は悲しそうに初めて「はい」という言葉を口にし、
男性は「あなたに人格のことまで言われたくない。」とぷるぷる震えて怒った。
彼らがその人格をもってプライベートでなにをしていようがまったく関係ない話ですが、
お店に立つときはそれに「接客マナー」というオブラートをかぶせてほしい。
そして、ぷるぷる震えるほどのプライドを、
「お客様の満足する商品を提供する店としてのプライド」に分けあたえてやってほしい。
そんなこと心の底では思ってもなさそうだけど。
そして、ボクはそのまま振り返りもせずに店を出た。
男性はひどくうれしそうに、ふざけたようにも聞こえる声で
「だんなさまによろしく~♪だんなさまによろしく~♪」と連呼して、ボクを見送った。
そして案の定、ボクは自分の彼にこの話をして静かに自らの行いを諭されるのであった。
お店の男性のうれしそうな声が思わず頭をよぎった。
きっとボクがトラブルメーカーなのである。
このあと熱を出して、ほとんどなにも食べられない状態が2日ほど続く。(弱っちいね。)
3日目に風邪をひいてお医者さんに行き、お薬をもらいました。
そして、まだ熱が下がらないのでこの日記を書きました。
お店の評判をさげたくて書いたわけじゃないから、店名は書きまへん。
ずっと腹の中に溜めていた気持ちを吐き出すことで、身体が楽になるといいと思います。
もちろんもらったネックレスは一生大事にしますとも。
これに罪はありません。
by siromame555
| 2007-02-16 00:00
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